2013年4月13日土曜日

2013年度、小笠原の仕事とご挨拶。


2013年度が始まりました。
私も白鴎大学での研究教育生活二年目となり、そしていよいよ経営学部のゼミを担当です。
立場としては白鴎大学ビジネス開発研究所の所属ではありますが、今春退任された嶌信彦教授のゼミを引き継がせてもらうこととなり、経営学部の新4年生10名、そして新たに昨年末の選考で50人の希望学生から選んだ14人の2,3年生という陣容です(白鴎大学ではゼミは2年生から参加することができます)。
授業一週目を終え、ゼミの両方の学生さんへも少々ハードル高めのお題を出したのですがそれぞれ真っ当にこなしてくれており、白鴎大学の学生の質の高いところを見せてくれて有難いところです。
ゼミテーマとしては、都市のソフトとハードを考え戦略を立てる、という大きな設定をしましたが、是非ともゼミの学生さんには社会を見つめ課題を理解しその上で活力ある都市を描くための立ち位置を探し求めて欲しいと思っています。そのためには、一歩先んじてまずは動く、という白鴎大学の元々のおっとりとした校風に抗うベクトルもゼミとしては持って行きます。

白鴎大学の授業はNPO論、ベンチャービジネス論、特講の経済統計、そしてメディア制作演習(地域メディア)と、コマ数では6コマ/半期という担当です。
これに私の本務でもある地元自治体や経済団体、地域社会と白鴎大学とを結んでゆく社会連携活動の担当として、市役所や商工会議所などとの会議や打ち合わせのお仕事が積み上がってゆきます。
産学官連携の創出事業や地域ブランドの企画づくりなど、昨年からかなりステージが上がった仕事も増えています。忙しいといえば忙しいですが、やりがいある面白い仕事をさせてもらっているという気持ちで取り組んでおり、充実しています。

外部の大学では、昨年度末で武蔵野美術大学の非常勤講師を降りさせてもらいました。
出講スケジュールが調整が難しくなったことからの判断ですが、1997年に映像学科に助手として着任以来関わってきた大学であり寂しいところもありますが、自分の与えられた場所で自分を鍛えてゆく時期なのだろうとも感じています。また別の機会に、武蔵野美大とはご縁を持ってゆくことがあればいいなと思っています。
なお2011年から始めている日本映画大学での「都市・建築空間論」の講義、昨年から開始した山口県立大学の「特別デザイン」の講義・ワークショップはどちらも集中授業であり、今年度も続けて担当させてもらうことになっています。

研究活動としても、昨年度は岐阜でのロボット産業振興のプロセスについてや、都市のイメージを読み解く街歩きの活動、更には栃木県自治体のソーシャルメディア活用など、幾つかのテーマでの論文執筆や発表、投稿などアクティブに行って来ました。年初の読売新聞での街歩き特集記事のコメント依頼は正直驚いたのですが、記者さんが国会図書館で論文をお読みいただいてのことと聞いて丁寧に対応させてもらいました。自治体関係からの街歩きに関する講演依頼などもあり、地味な研究テーマからの変化を感じているところです。

今年度はこれらに加えて、ゼミ学生とともに大学の外に出ての調査や研究活動を開始します。研究依頼や企業との連携依頼などのお話もあり、具体的に明らかになったらまたこのブログなどでお知らせして参ります。そして、今年度からは街歩きを軸にした地域のリ・デザイン、「都市の装置」の課題解決などのご依頼があれば全国へ積極的に出向いて関わってゆきたいとも考えています。当方、月曜日が研究日となっております。

ともあれ、学生さんに囲まれ指導をしつつ、実は教えてもらっているのはこの私の方ではないかという思いとともに新年度を始めています。
どうぞ皆様、お手柔らかにかつ厳しく、更なるご支援とご指導を頂きたくどうぞよろしくお願いいたします。

※大学と地域、社会を結ぶ活動のひとつとして新年度からFacebookにてこんなことを始めています。宜しければご覧になってみて下さい→「いいね!白鴎大学」

2013年2月7日木曜日

ビジネス支援を行う、小山市立中央図書館という新しい都市の装置。

小山市立中央図書館へ行って来ました。
「おやまビジネス支援連絡会」なる組織がありその会議にお声掛けいただきオブザーバー参加です。

図書館は平成5年に現在地へ移転した建物で、小山駅から徒歩15分くらい。
郵便局や商工会議所などある近隣の公園の中。


今回見たかったのが、ビジネス支援を熱心に行う図書館の様子。
会議終了後に館長さんの了解を得て撮影させてもらいました。
図書館の壁際にこういう看板と貼り紙多数。
これは図書館で、いろんな分野へのオススメブックリスト。
ビジネス関連でこういうことをはじめたければこういう本をお勧めするという内容。


パソコンルームが2つあり、面白いのは持ち込みPC室があること。
図書館だと電源確保に悩むこともあるわけですが小山市立中央図書館は電源使用OK。
無線LANが欲しいところですがそこは今後の課題・・・隣の部屋の設置済みのPCだとネット閲覧は出来るそうです。


地元資料も重点的に集めておいで。
小山市出身者についてや小山市を舞台にした作品などを入り口前に並べる。
右側が今回ご案内いただいた渡会さん。


館内見てゆくと、地元ビジネスの支援の仕掛けが色々。
オープンスペースのパネルや展示物は産業絡みのものが並びます。


地元企業にスペースを提供し、自社の業務内容や商品などの紹介をしてもらっておいで。
なかなかやってくれる企業がないということでした。


小山市は隣の茨城県結城市とともに本場結城紬の産地として、ユネスコ無形文化遺産登録を果たしました。その関連展示なども。


最近は農業支援を盛んにやっておいでの中央図書館。
地元産品や農業生産品による食品などを展示していました。


平日昼間でしたが、予想よりも来訪者数は結構多いなという印象。
勉強する学生さんからお年寄りから、仕事で使っていると思しき方まで幅広く。


驚いたのがこのコーナー。
地元の関連資料として無料の頒布物なども集めておいでのよう。
その中になんと、地元のレストランのメニューリストが。
要は、地産地消の観点で、地元の地域ブランドの食材などを扱うお店のメニューを提供してもらっているとのこと。
ピザ屋のチラシとかいうものではなく、お店で置いてある手書きのものがファイルに入ってるのを見て・・・これは凄いなと。
「地域の企業や組織の活動について、資料があればどんどん送って下さい。図書館は資料がなければ始まりませんから」というご発言が会議中にあって、面白いなとは思っていたのですがそれも納得の活動。
こういうものが30年50年経つと大変貴重なアーカイブになるなぁと思った次第。


現在力を入れている農業支援では、農業の蔵書では、複数の分類番号にまたがる領域も、棚の配置を工夫して農業絡みの本を商業寄りや料理や食文化でも一箇所に集まるようにしているなど工夫しておいで。
見やすい部分に置かれた本は貸出回数も多いのだとか。

小山市民向けの起業講座や勉強会なども多数開催しておいでの小山市立中央図書館。
この図書館の講座から起業を果たした方も十数名いらっしゃるということです。
コミュニティの中でいろいろ多様な人々が集まってくる場として機能しているようです。
地域というのはうまくいくことばかりではないわけですがその中で困ったことがあった時に最初にアクセスして情報に接することが出来る場が身近にあるというのは大切なこと。
撮影はしませんでしたが、地元の無料求人誌のスタンドが館内にあったりと、非常に面白い取り組みをしておいでと拝察しました。

アメリカなどの先進事例では時折耳にしていたことですが、自分の身近でもこういう新しい都市の装置が稼働し始めているのだなと感じ、これは白鴎大学でも学生さんとともにまた伺わねばという内容でございました。
来館者を避けて撮影したので画像の出来が悪いのは撮影者の腕のせいです(笑)。

館長さんはじめ皆様ありがとうございました。

2013年1月27日日曜日

新ゼミ生への配布資料・・・学生さんは春休みも日々成長

白鴎大学経営学部小笠原ゼミでは新ゼミ生として14名の学生さんを選びました。
以下はその新ゼミ生の学生さんへの配布資料のスライドです。



ゼミ生を選考するというのは正直なかなか難しい作業です。
いろいろな観点から、新3年生12名、新2年生2名に加わってもらうことにしました。


現3年生に問うと、ゼミの他の授業との違いが見えてない部分があったようで、こんなことも記しておきました。
白鴎大学はゼミ重視なのですよ・・・。


実際ゼミが始まるとそんなに楽ではないとは思うのですが、今のうちに出来ることは準備しておいて欲しいなと思いメモを作っています。
ただ話を受け止めるのではなく、自分で能動的に考えて動けるようになって欲しい。そういう意図もございます。
プレイですよ、プレイ(笑)。


普通の授業と違うということはここで記しました。
街歩きもワークショップも合同調査もゼミ生皆でやります。


うちは多分PCなどを使いこなせるようになってもらわないと辛いはずです。
ノートPCがあれば充分だと思いますが、もう人によってはタブレットの時代なのかも知れません・・・どちらかでいいですが、まあノートPCでしょうね。
まだ本格開始には時間もあるので、準備をしておいてねという親心です。


今後はFacebookをいろいろ活用してゆく予定です。
すでに多くの学生さんが連絡してくれていますが、まだの人もいるような(笑)。
正直まだ不慣れな所あるでしょうから教員としてはもう少し待ちます。

テキストはこの3冊から中心で進めて行きます。
経営学部ですので、新たなビジネス展開、活力の場としての都市を知ってもらうのは大前提。
この他、都市構造については複数の資料を用いて現場に出て行きます。



頭のなかで考えていることをぐるぐる回してしまう学生さんが少なからずいます。
考えていることはメモにして記してゆく、絵でも図でもいいので、と伝えました。
そして勉強だけでなく不安や心配もメモにして、頭を空っぽにして落ち着ける仕組みを自分で持つように、とも。
メンタルの維持は大事ですよ、と。


都市論、都市戦略のゼミとしてはこんなことも伝えました。
半径数メートルの自分の生活を大切にしてそのエリアを再度知ること。
そしてソーシャルメディアも活用できる人であって欲しい。
その先に地域に関われる自分がいるかもしれない、と。


ちょいと青臭いですが、学生さんには出来るだけ前向きであって欲しいと期待します。
そういう人であることで初めていろいろな機会に出会えるだろうということです。

さらにこの最後に、「メールでは本分頭に宛先を記すこと、自分を名乗ること」「サブジェクトに、見る人がわかるよう要件を簡潔に記すこと」というメールの出し方を支持しました。
学生さんは、メールの書き方を教わっていないのですね。
よく大人が「大学生はメールの出し方がなっていない」とお怒りになったりするのですが、まあうちのゼミではこれ教えたのでそういう地雷を踏むことはないでしょう、多分。

試験終了後、2月の頭からは宿題を出してこなしてもらうようになります。
さて、学生さんは春休みも日々成長ですよ。


2013年1月2日水曜日

平成25年、栃木で過ごす新年の風景。

皆様明けましておめでとうございます。
栃木で過ごす初の新年、画像など幾つか上げてみたく。

元日の初詣は栃木県小山市の須賀神社へ。


日光街道のほうから参道がずっと伸びているので都市論の研究者としてはそちらからアプローチ。


まあ実際には国道になっているバイパス沿いへ車でおいでになる方が多いようです。
現在はこちら側がメインなのでしょうなぁとも。


近づくと混んで参りました。
そして健康やら学問成就(?)や商売繁盛(??)やらいろいろお願い。


振り返るとこんな感じ。
行列開始から10分くらいで参拝終了。


御札でも購入しようかと眺めてみるが、研究室運営てのがどこのジャンルに入るのか分からなくなってきたので今回は買わず。


帰りに須賀神社参道脇にある「茶るん」さんで新年初紅茶。
日本茶メインのお店ですが和紅茶もあり。


駅方面に歩くと、あるお寺さん前で面白い張り紙。


小山駅のスタバに寄ってちょいと作業してると、目の前に!
おやまくま登場。
一応開運で売ってるおやまくま。今年は何かいい事あるのでしょうかね。

2012年12月31日月曜日

平成24年末、暮れの元気なご挨拶

さて、平成24年大晦日です。
ここ数年年賀状を出さないもので、ブログにて暮れのご挨拶をさせていただきます。

今年のはじめは岐阜で迎えたわけで、正直言えば環境激変の一年でもありました。
1月の段階では前職の組織がどうなるのか最終的な決着がついていない中での年明け、案の定1月2月はあまり愉快ではない出来事に振り回されておりました。
それでも新年度の準備を行いつつ栃木県小山市への転居、そして契約任期満了により3月末に早稲田大学を退職いたしました。客員研究助手として半年、客員講師(専任扱い)として9年、うち岐阜駐在副所長(企画・連携担当)として最後の3年間を過ごすという、長い時間が岐阜で流れました。
岐阜でのことは個人としては存分に仕事をしたと思っておりますが、大きな枠組みとしては少し時間を置いて自分の中でも位置付けねばならないのだろうとも感じています。
ともあれ、岐阜での地元の皆さん、企業の方々、各務原市をはじめとした岐阜県内外所在の基礎自治体や経済団体の皆さんには大変助けられました。改めて御礼申し上げます。そして、広域自治体の中の方からも、様々な形でのご支援があったことも記しておきます。

4月からは栃木県にある白鴎大学に異動、ビジネス開発研究所に所属し経営学部での授業を担当しつつ大学としての社会連携業務にも携わるようになりました。
1年目でしたが授業準備に追われつつまずは大学や地域のことを学びつつ進めてゆくというペースを掴むだけで前期授業が終わったという印象です。
後期からは徐々に学内業務が増える中、新年度の準備特に嶌信彦ゼミナールを継承することになりその対応や募集作業など、学生さんのキャリアに直接関わる場面が急に増えてきました。
「都市戦略」というゼミテーマを設定し、そしてそこに多くの学生さんが希望してくれるようになったことなど、有難いと思うとともにこれからの責任の重さを改めて感じています。
白鴎大学という大学が、想像を超えていろいろな可能性を秘めていると感じ始めてもいるところです。

研究、学会活動も順調で、恒例の日本建築学会「東京ウォッチング」は10月に渋谷駅の街歩きを東急電鉄さんのご協力の元無事開催、11月の静岡県立大学での社会・経済システム学会での発表もご賛同を頂くことが出来ました。建築学会では情報ネットワーク委員会に新たに加わり、ソーシャルメディアの活用などのお手伝いを中の人の後ろ側で始めました。学内紀要にも投稿し、新年への助走がついたというところです。新年にも新たな作業が待っています。

まずは、地域から新しいものを生み出してゆくというポイントを自分の立ち位置とし、そのために魅力的な都市の創出、場作りを進めるエンジンを平成25年は用意してゆきたいと思っています。
白鴎大学としての社会連携活動が新年からは具体的に動き始める予定です。学生さんや栃木県南部を中心とした地域の志ある皆さんとともに、進めて参ります。

では皆様、どうぞ良いお年をお迎え下さい。

2012年11月27日火曜日

ソーシャルメディアを「業務」として個人が使う時代

ついに自治体に広がり始めた。
ソーシャルメディアの業務としての個人の利用だ。
リンクとともに記事を一部引用する。


陸前高田市、フェイスブックを「業務」に 被災者支援 

(日経2012/11/26 12:20)

「特徴的なのは職員向けのガイドラインだ。業務範囲の線引きに悩む自治体が多い中、陸前高田市は「市職員として自覚と責任を持った発言をすること」と原則を示した上で「業務の一環なので、勤務中の閲覧や書き込みは積極的に」と明記した。コメントの返信などに上司の決裁は不要。これまでトラブルはないという。」
ソーシャルメディアを広報に使う組織は増えてきているが、個人の利用はできないというところがこれまでは多かった。
要は組織だと仕事、個人だと遊び、趣味。なので仕事場では使えない、と。
個人が何をして仕事しているか、日々どういうことを考えながら働いているのか、それを情報発信することは本来は組織としても望ましいことである。
しかし、仕事場で個人の遊びとみなされている限りソーシャルメディアが活用されることはなかなか展開してゆかなかった。
これまでmixiやFacebook、Twitterはおろか、一般のブログすら仕事場から見られないというのは企業や役所でもあったようだ。
そこにこの記事である。
小躍りしながらこの文章を眺めていた。
なおこのご担当、Facebook活用で知られた佐賀県の武雄市からの出向の人だそう。

岐阜にいた時に、ソーシャルメディアが多くの問題を乗り越える魅力的なツールになることは周囲にも指摘をしていた。
ただその自治体や企業等での公式の使用にも躊躇していたのが当時の状況。
ましてや個人が使うなど・・・というのが正直なところ。
使いこなしている人はお分かりだろうが、情報発信とともに情報収集にも長けたところがあるのがソーシャルメディアの魅力。

こういう手段はすでに遊びと仕事、と二分法で明快に切り分けられるものでもなくなってきている。
本務と関係ないからやっちゃダメ、税金の無駄遣いになるからダメ、というのでは既存の組織がこれから成長する重要なきっかけを失う事にもなる。
勿論過度なお遊びは禁物かもしれない、でもそこで生まれる「つながり」をどう活かしてゆくかは会社員でも公務員でも大変重要なこと。
これらを使わない手はない。

「自覚と責任を持った発言を」という最小限のルールなのもよい。
人を信用する前提の約束で初めてみる、というのもソーシャルメディアのお約束っぽく好感が持てる。
暫く見守ってゆきたいとともに、同様の判断が全国の企業や自治体で始まることを願う次第。

2012年11月7日水曜日

白鴎大学経営学部で平成25年度から「都市戦略ゼミ」を担当します

白鴎大学経営学部で平成25年度からゼミナールを担当します。
テーマは「都市戦略ゼミ」としました。
自分の研究領域や学生さんの状況を勘案した結果の内容です。

以下は事務局に提出した、学生(新3年生)募集用のシラバスです。
改めて学生募集時に印刷物になりますが、自分を律してゆこうという意図もありまして、ここに示しておきます。

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「都市戦略ゼミ(小笠原伸)」

【テーマ・内容】

 都市は多くの現代的な課題を内包しているとともに、私たちの暮らすフィールドでもあります。それらについて考察することは魅力的な研究活動の一環であるとともに、皆さんが自らを鍛錬し社会の一員となる大学生としての知的能力を会得するにふさわしい場です。
 このゼミでは、都市について多面的に読解、把握、分析を行い、将来の都市像を構想しそれを実際にデザインしてゆくための都市戦略を構築するための研究活動を進めてゆきます。
 テーマとしてはまちづくりや都市計画、都市の美しさや社会システム、ソーシャルデザイン全般、テクノベンチャーやイノベーションによる地域産業振興・商業振興、ソーシャルメディアとコミュニケーション、さらには農業、観光、環境、ナショナルセキュリティ、市民参加やNPO、都市における芸術やデザインといった分野まで都市の諸活動を広く網羅し、クリエイティブで活力ある都市をつくるための手法を皆さんと考えたいと思います。

【ゼミの進め方】

 都市の具体の課題を前提にしたディスカッション、自治体や企業へのグループ調査などを軸に、文献講読や専門的な資料の分析、ゲストスピーカーとの対話など多様な内容を展開します。
 そして、実際の都市の現場に出向いて教員やゼミ学生が共に何度か「街歩き」を行います。都市を自分の目で見つめて読み解きながら考え、現在我々が直面する課題をどのように解決するのか、総合的に考えてもらう重要な場になります。
 さらに自分たちの調査や分析を地域の皆さんと共有し新たな知見を得て昇華させてゆくための、ゼミ主催によるワークショップなどの開催を考えています。

【注意事項】

 字面からは内容が難しく感じるかも知れませんがそれほどではないと理解して下さい。現在の学力や知識の有無は問題ではありませんが、何かを待っている姿勢の学生には厳しいゼミとなるかも知れません。むしろ、自ら動き考え提案するアクティブな学生が参加することを期待します。人生を前向きに捉えて、楽しさや面白さというものを優先順位の上位に置ける学生は是非合流してください。是非とも将来の地域のリーダーとなり、一緒に新しい社会を創りあげてゆきましょう。
 なお本ゼミは平成24年度まで設置された嶌信彦ゼミナールを引き継ぐことから、新4年生が在籍します。彼らと共に紅茶のポットを囲みながら都市の未来像を描くべく切磋琢磨していってもらいたいと願います。

以上