2011年8月4日木曜日

8月23日(火) 、街歩きパネルディスカッションを早稲田大学大隈講堂大講堂にて開催

8月23日(火) 、早稲田大学大隈講堂大講堂にて以下のパネルディスカッションを開催します。
画家で日本芸術院会員の藪野健先生(早稲田大学)、雑誌「新建築」の元編集長の中谷正人先生(千葉大学)、新進気鋭の建築家で建築・都市問題についてアクティブに発信する藤村龍至先生(東洋大学)にご登壇をいただき、不肖私、小笠原伸(早稲田大学)が企画、司会を行います。

なおこのパネルディスカッションは日本建築学会大会のものですが、どなたでも申し込み不要で当日に一般参加可能です。街歩きや都市空間、ワークショップなどにご関心ある多くの方の参加をお待ちしています。

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パネルディスカッション
街を歩くことから始まる、
建築・都市の読み解きと未来への構想

日時:2011年8月23日(火)9:15~11:45

近年テレビや新聞雑誌などでの街歩き人気が高まるなか、元来都市を徘徊し町並みを見つめ人々の生活を注視してきた建築分野の人々が街を歩く状況はどうなっているのだろうか。日本建築学会では「東京ウォッチング」を初めとした多くの街歩きに関するワークショップを長年企画運営してきたが、ここで一度その確認を行う必要を感じている。

このパネルディスカッションでは都市というフィールドに出てそれぞれの分野で活躍する街歩きの達人が異なる立場からの街歩きへのメッセージを会場の皆さんへ発信し、街歩きの可能性とその未来について意見を交わしてゆく。

建築家、画家、編集者、都市論の研究者という複数の円環が都市の現場で複雑に重なり合うことで、街歩きの魅力やその隠れた意味について刺激し参加の皆さんの中での新たな都市観を創出するとともに、街歩きや建築・都市の読み解きの重要性について知らせその生産的行為の価値についても広めてゆきたいと考えている。特に建築を学ぶ学生へ向けては、作る行為以前の見つめ思考する場としてのフィールドワークの意味について考えてもらう場としたい。

そして単に建築学分野にこの成果を回収するだけでなく、この流れを社会へ開く形での「街歩き学徒」や「街歩きを楽しむ人々」の集結の機会にしたいと願っており、日本建築学会大会への参加者のみならず、都市を歩き見つめることに関心ある多くの一般市民の皆さんの来場を歓迎する。

司会 小笠原伸(早稲田大学)
記録 田中元子(mosaki)

1.主旨説明 小笠原伸(早稲田大学)

2.主題解説
(1)画家の観点からみる都市・建築の姿 藪野 健(早稲田大学)
(2)建築を学ぶ学生への建築の見方を考える 中谷正人(千葉大学) 
(3)建築家の観点からみる街歩き 藤村龍至(東洋大学)
3.討論
4.まとめ

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その他の学会大会での研究集会やパネルディスカッションは以下に掲載されています。

2011年7月8日金曜日

自治体向けのご提案 〜節電からオフピークへ〜

節電ネタをこのところ扱っているうちに、いろいろ情報が集まって来ました。そして世の中が節電で右往左往しているところもあるので、「ひとり電通」ならぬ「ひとりシンクタンク」で自治体さん向けにオフピークの要点をまとめてみました。
大した内容ではありませんが各地の自治体さんや企業、団体さんでもし必要があれば使ってください。
仕組みとか環境に手を入れるところはいろいろやり方はあるので、分からなければお声掛けください。
正直、あまり上手いやり方をしていないところは結構多いです。

そして、本当に使ったところあれば一声掛けてくれると末端研究者としては有難い限りです(笑)。
余計なことを言えば、この機会はいろいろ「変わる」チャンスでもあります。

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自治体向けのご提案 〜節電からオフピークへ〜


1.節電とオフピークとの違いを理解する

まず各電力会社が地域社会へ求めている節電の意味を的確に把握すること。
電力需要のピークになる時間帯の消費量を下げることが一番の目的。これを「オフピーク」と呼ぶ。今回必要なのはこのオフピークへの取組み。
全国的には平日の午後、13時から16時までが重要と言われるが、曜日や時間は電力会社ごとにやや異なる。中部電力管内は月~水の13時~16時まで。
むやみな節電、特に深夜や早朝の節電は電気料金のカットを目指す以上の社会的な効果は現在のところ薄いといえる。

2.オフピークに効果ある対策

平日の13時から16時までの電力消費の削減ができることが重要。
照明の削減、空調設定温度のアップ、クールビズなどは実行する自治体や企業はすでに多い。

これに加えて、

・仕事の仕組みに手を入れる
・仕事の環境に手を入れる
・自治体、市民として地域全体の電力消費を下げられる施策には、躊躇せずに電力を使う決断をする

などが必要。

現在の仕事の仕組みや環境を維持しながらオフピークを進めるのはかなり困難な作業になることを理解する。
業務内容や組織を夏期限定で組み替えられる自由度があるかどうかが鍵でもある。
そして自治体の役目として、地域全体として電力消費のオフピークになる施策については躊躇せずに電力を使うことを決断すべきであろう。
これは自治体にしかできぬことである。

3.オフピークに効果の無い、もしくは効果の薄い対策

例としては

・サマータイムの導入
・無鉄砲な打ち水
・街中の噴水の停止
・深夜や早朝の街路灯などの照明の削減

などがある。

業務への負荷が大きい割にオフピーク効果がない、もしくは極めて少ないことはすべきではない。
また合理的な判断で効果が薄いと結論づけられていることもすべきではない。
また、地域的な象徴として見える部分の削減を行うことも、むしろその悪影響を考慮すると得策ではない。
地域の安全や安心の確保に必要な部分も同様である。

4.楽しんでオフピークするための事例

夏期の電力使用量の少なからぬ部分に空調の使用がある。
オフピークが必要な時間帯に、空調を地域内でバラバラに各自の家や仕事場で使っている状況を出来るだけまとめてゆけば結果的に電力使用量は圧縮出来る。
無理せずに、出来るところは楽しんでオフピークに取り組むのも大切なことである。

例えば、

・空調を効かせた公共施設の開放(荒川区など)
・商業施設、商店街などでの集客に冷房や冷たいお茶の提供を活用(市川市)
・高校野球の中継を公民館などを使ってパブリックビューイング
・数家族で集まって一軒のひとつの部屋で空調を効かせて過ごす
・家庭や仕事場でも、皆が集まるなどして空調を入れる部屋を減らす

また業務のピーク時間の回避、休業としては、

・ピーク時の休暇取得の推奨(岐阜県など)
・ピーク時の窓口業務の閉鎖、集約・夕方以降の業務の推奨
・午後半休日やそれに代わる土曜日開庁の設定
・週休3日や秋以降への業務日振り替えの検討
などがある。
暑さ厳しい時間にその仕事をしなければいけないか、という判断がここには必要である。

5.弱者への配慮

むやみな節電は高齢者や乳幼児、病弱者には熱射病その他生死に関わる問題となる。
一般の人々にも体調不良の原因となる恐れもあり、その点で配慮が必要である。
精神論で節電の重要性を説くと、電力が必要な人まで節電を強いられる可能性がある。
あくまで合理的に節電の必要を広めるべきである。

・地域内、もしくは公共施設、企業などで、空調を効かせた部屋を準備しその存在を周知する
・体調不良時などには優先してその部屋を使うよう誘導する
・自宅においても、外出できない高齢者らは空調の使用を躊躇しないよう自治体は指導を行う
・空調の28度設定が室温28度をキープ出来るとは限らず、室温が28度を超える場合には設定温度を下げたり日射量のコントロール、気密の確認などを行うことが必要

などがある。

6.おわりに

これらの内容で市民からの不平や批判が出ることも考えられるが、これまでの地域との関係づくりが出来ているかどうかも節電・オフピークの有効な展開には大切なことである
そして実行するに当たり、自治体トップや組織の柔軟性も問われることになる。
無理な節電による死者や被害者が出ないよう願う限りである。

以上

2011年6月29日水曜日

節電・オフピーク騒動・・・その続き

 世に流布する節電の間違いとオフピークの意味についての、一つ前のエントリーが随分と多くの方に御覧頂いたようで誠に有り難い限り。おそらく皆さんが現在の節電騒動に疑問を感じておいでだったのだろうと勝手に想像をしている。
その後情報を頂いたり、悩ましい事例を見るようになったのでここで追加をしてゆきたい。
節電で公園の水遊びストップ 県内公園、せせらぎ、噴水中止続く(下野新聞)

夏場の電力不足対策として、宇都宮市は管理する15カ所の公園で、水遊びができる人工のせせらぎや噴水を今秋まで中止することを決めた。水の循環やポンプでくみ上げる時の電力使用に配慮した。栃木市内の一部の公園でも、停止や稼働時間を短縮して対応。例年、涼を求める親子連れでにぎわう夏の光景は「節電」で様変わりしている。
噴水のポンプというのはいったいどの程度の電力を食うのか知らないけれど、子供や家族連れが楽しむ公園の水辺の風景を役所の判断で奪わねばならぬほどの切迫した節電なのかとは思ってしまう内容。
他の方からも、「止めやすいところを止めているのでは」という指摘。多分その通りだろう。
確かに街中で目立つ所にあるものを止めるというのは一種のショック療法的ではある。市民に対して精神論に訴えるには公園の噴水を止めるのは効果的なのだろうが、この電力危機は精神論で乗り越えられるほど生易しいものでもない。節電の名の下に、市民のささやかな楽しみを奪うのは得策ではなく、あくまで合理的に判断してゆかねばならない。
・・・噴水のポンプの電力量が分かったら、その分を宇都宮市役所のどこかで節電するくらいはたやすいことだろうと思うのだが。

また別な切り口で、面白い対応も。
「残業部屋」設置で節電へ(NHK)  
夏場の電力不足に備えて、千葉県東金市の市役所は、残業する職員を1か所に集める「残業部屋」を設けて、無駄な電力消費を抑えようという取り組みを進めています。

これは記事を見て流石に「あっぱれ」と思ってしまった内容。勿論これではオフピークには効果はないものの、夕方以降の節電についてはかなりの効果があるだろうし、役所としては残業の減少にもかなり強烈なプレッシャーになる。ある人はツイッター上で「なんか居残り補習みたいで、切ないですね」とコメントしていたが少々侘しい感じも醸し出す。

節電の活動は、悲壮感与える内容ではなかなか賛同は得られない。関係する人々が「にやり」としてしまうような出来方の巧さが必要なのだと思う。つらいからこそ、ちょっとした楽しみとともに節電に取り組めるといいのだが、そういう仕組みづくりが一番苦手なのもお役所の宿命かも知れぬ。

そして現在の大きな問題としてあるのがこれ。
熱中症搬送は前年の5倍超 6月の1週間、消防庁速報値(共同) 
熱中症のため6月20日から26日にかけて病院へ搬送された人は全国で2996人に上ったことが総務省消防庁の速報値で28日分かった。先週の猛暑が原因で、前年同期の5・3倍に当たり、わずか1週間で昨年6月の搬送者数(2276人)を上回った。搬送直後に死亡した人は7人だった。
確実に言えることは、熱中症での犠牲は避けられうる犠牲だということ。ただ、自治体や地域での間違った節電の啓発は、善意で進められるゆえに否定しずらいものでもあり、さらに踏み込んで言えばこれほど罪深いものもない。合理的で科学的な根拠に基づいた施策の展開と、地域的な弱者をどう支援するかを再度自治体には検討をしてもらいたいと願う限り。

2011年6月27日月曜日

間違った節電、正しいオフピーク・・・自治体施策の混乱を見て

世は節電。
どうもこのところ猫も杓子も節電流行りとなっているが、そんな中でこんなお知らせが流れてきた。
7月から9月の区施設の利用について(目黒区)
国が掲げる最大消費電力の削減目標は、企業・家庭ともに一律15パーセントとなっています。区では、夏期の節電対策として、電力需要のピーク時間帯となる午後の時間を中心に、エアコンや照明による電力使用量を削減するため、乳幼児や高齢者を対象とした施設を除く区施設の午後の利用を中止します。
おそらく目黒区には真面目なお役人がいるのだろう。
これをやれば、役所としての電力使用量はかなり減らせる。
しかし自治体としての立場からみると大間違いでもある。
乳幼児高齢者への配慮がみられることから内部でも何らかの検討をしたのだろう。
とはいえ公共施設をある時間閉じるというのは感心しない。

岐阜でも、数日前にこういうニュースが流れた。
サマータイム:8月に池田町が導入 本庁舎などで30分繰り上げ(毎日新聞)
池田町は8月の1カ月間、サマータイムを導入する。本庁舎、教育委員会事務局、保健センター、社会福祉協議会の4カ所で業務を30分繰り上げ、午前8時始業、午後5時終業とする。
産総研も示したように、サマータイムそれ自体には今回の電力危機への効果はない。
その点ではかなり残念な政策でもある。
精神論だとしても、精神論でエネルギー問題を乗り越えようとするのはなかなか難しい。
電力会社も地方自治体も、節電とは言うがなかなかそのコアな課題は説明していない。
問題は電力供給の逼迫する平日午後の早い時間であり、そこで電力使用を抑えれば問題は解決するわけで、業界的にはこれを「オフピーク」と呼ぶ。
これは電車の混雑とか高速道路などでも使われる用語ですな。

何より、世間が節電とこのオフピークを区別せずむやみに電気を使わぬよう告知していることが各所に悪影響を及ぼしている。
真夏の暑い時期、お昼から夕方までの数時間の電力消費を抑えればいいのであって、朝晩や夜中に必要なものまで絞って我慢をすることはない。
むしろ心配しているのはこういう間違った節電が広がることでの乳幼児や高齢者の熱射病などが増えることである。
これで死者が出るようなことになると、これこそ明らかな人災でもある。

こう唸っていたところ、別の自治体では異なるアプローチを発見する。

あらかわ街なか避暑地を実施します(荒川区)
国は、計画停電を特別区では実施しないこととしましたが、電力の供給は依然として見通しが立たっていません。また、夏の暑さで、熱中症にかかってしまう危険もあります。このため、区は、節電を徹底しつつ、特に多くの区民の方々が今夏を健康に過ごせるような対策として「あらかわ街なか避暑地」を実施します。
「あらかわ街なか避暑地」は、ご家庭でのエアコンを止めて公共施設をご利用いただくことで、区全体として節電効果を向上させるとともに、併せて熱中症対策を図るものです。
・・・荒川区、よく頑張ってます(涙。
そう、むやみな節電というのは地域には百害あって一利なし。
地域的に弱者がどうこの節電を乗り切るかを考えてもらいたかった。
その点では公共施設を開放してゆく荒川区の方向は明らかに正しい。

そしてさらに一歩踏み込んだのがココ。
節電避暑地:エアコン切って街に出よう 市川市が認定、官民施設開放(毎日新聞)
市川市は今夏、日中の家庭の節電を促すため、公共施設や民間商業施設を「節電避暑地」に認定し、「涼」を求める市民に開放するキャンペーンを実施する。福島第1原発事故に伴う電力不足の備えと、商店街の活性化を狙った県内初の試み。
自治体としてはほぼ満点の施策といってよい内容。
市川市にはこれは是非とも視察に行かねばならぬと思わせる出来。

実は私もTwitterで、同様のツイートをしており。
@assamtea
いまお家でエアコンつけてる方は、エアコン切って近所のカフェ行ってお茶するだけでも電力消費の削減と紅茶による救済の両方を得られますよ。紅茶党。
お国の一大事であることは確かなわけで、でもやせ我慢は禁物でもあります。
今年の電力危機は、間違った節電と正しいオフピークがあるということは覚えておいて欲しいもの。
そして、必要なところにはお昼であっても電気は使うべきであること。
さらに、その状況は理解しておきつつ自分の負荷を減らしつつこの暑さを乗り切って生活を愉しむことは視野に入れておくのがいいとも思う次第。

2011年5月28日土曜日

iPad2購入一ヶ月

前回は購入一週間の感想を記したわけだが、今回は一ヶ月経っての様子など。
とりあえずお仕事でもプライベートでもiPadを毎日カバンに差し込んで持ち歩くようになった。
ネットものに限らずいろいろと外での活用は相当に使い出がある。
ただ、無線LANに繋がってることの重要さはますます大きくなって居るなとも感じる。
以前からiPhone持ちでもあり、出先でのソフトバンク系の無線LANのありかは確認していたが、これまで以上に無線LAN情報を重視するようになってきた。
要は、iPadを単独で使う状況もあるだろうがその際に少なからぬサービスがネットの常時接続を前提にして居るところがある。
あまり意識せずにいろいろな作業をしてゆこうとするとやはりネットに繋がって居る方が都合が良い。

一例だが、電子書籍への入り口にまず「i文庫HD」なるアプリを落としえみた。
これには元々外部のデータベースである青空文庫という著作権フリーになった古い書籍が電子書籍として読めるものがくっついており。
ここにはDropBoxなどでPDFファイルを送り込んでやると書籍として読み込むこともできる。
さらに、PDFになっている論文やら手持ちの資料やらをiPadで持ち歩くには使いこなせるアプリでもある。
ただ、使って居るうちにネット接続で別の書籍や資料やらをどうしても検索したり手に入れたくなるもの。実際私がそうだった。
3G回線でも別なストレスがあるんだろうとは推察するのでそちらとは言わぬが、Wimaxやイーモバイルなど常時接続が可能になるサービスに一緒に入るのは必須だろうと思う。

そして先日初のノートPCなしでのお泊り出張にも挑戦。
不意の仕事などが飛び込んでくる事もあり、これまでは多くの場合PC抱えて動いていたが、iPad2購入もありチャレンジした次第。
結論から言えば全くの無問題であった。
iPad上で作成した資料を出先で印刷してお仕事に使用。
ワープロアプリである「Pages」で打ち込んだ内容を、メールでワード形式にして送付、出先のPCからgmailに落として印刷してみた。
行間のイメージが結構違っていたが、現場でごく簡単に修正してそのまま印刷。
フォントが慣れたものと違ったりもするが、まあ大過なく使えると。
あらかじめPDFで送っておくと良かったのかなとも思うが、過度に体裁を気にする人でなければ許容範囲だろう。

PowerPointのファイルも幾つか試しにiPadへ送って開けてみる。
・・・流石にこれはなかなかのズレが発生。
まあ事前に状況は聞いていたのでさほどの動揺は無かったが、元々あるPCでのパワポファイルの資源をどどっとiPadに送り込むというわけには行かなそうである。
ただこれは思想の違いということかなとも思いつつある。
あまり複雑で厳密な配置のパワポファイルをこれからは作らなければいいのかも知れぬ、と。
中央官庁などはA4一枚に恐ろしい情報を細かく詰め込んで居るがああいうものは絶望的に配置はズレるはず。
情報はシンプルに並べるのがよい、とAppleの中の人は考えて居るんだろう、うん。
iPadでのプレゼンが出来るようにと、VGA出力のケーブルも購入。
仕事場のPCモニタで動作確認をしてみるが今のところは無問題。
講演用スライドなどは本格的には移行していないが、シンプルな構成にしたものは近いうちに試してみたいとも思っている。

そしてiPad2、「縦位置で使うか横位置で見るか」問題にも遭遇。
多くのアプリは縦でも横でも使えるようにはできているものの、やはりこちらの向きで使うといいのだろうなと想定しているであろう向きがある。
Twitterで聞いても縦横は人それぞれ、自分の好みというのは良く分かった。
縦だと両手で持ちながら親指メインで何とか字を打てるかなという長所はある。
横だと普通のPCのキーボードに近い形で入力可能なのは良い。
また、寝っ転がって見るには縦位置は非常に都合がいいのも分かった(笑)。
例の風呂の蓋と呼ばれ続けるオフィシャルの画面カバーだが、これは構造から言っても横位置で使う事を想定して居るが、着脱が容易なので、縦で使う時は外してしまえばいい。
やはり縦か横かは好きずきなのだろう。
今のところ私は多くの場合は横位置になっている。

ノート好きの習性で幾つかメモアプリを購入。
ただ自分の好み納得が行くものにはまだ出会えず。
無印のノートアプリもどうも勝手がつかめない。
こういうものは望むものに出会えるかどうかというところもあり、今はまだ標準のメモアプリでの入力の日々である。

最後に自分のクセなのかも知れぬが。
iPad上に浮かぶソフトウェアキーボードの「s」が鬼門となりつつある。
文章の途中で打ち込む「s」がなかなか認識されない。
お隣にある「a」は殆ど問題無いのだが・・・左手の癖が何かあるのかなと思うが、全体としては大きな不満だということでもない。
購入一ヶ月、そろそろ本格稼働かな、というところ。

2011年5月8日日曜日

最高気温とダムの貯水率をチェックしてみる。

岐阜も今日は暑くなりました。
こんな時はあまり物事を考えずに冷たいアイスティーでもいただきつつぼんやりネットでも見ていたいもの。
そんな時の私のオススメの地域ものの2つをご紹介。

その1.「全国観測値ランキング」(気象庁)
http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/data/mdrr/rank_daily/data00.html

ここ数年の全国各地の異常な夏の高温状況を思案すると共に、その気温の伸び具合をダービーのごとく観察してしまいたい人にぴったりのサイト。
データは30分ごとに更新され、何より気象庁提供。
気温について全国各地上位10観測点がランキングされる優れものです。
Twitter上では昨年からデータを見つつあれこれやりとりする有名サイトですが、一部の観測点のデータに疑問が呈されるなど( 実際気象庁が訂正を出しました)、コアな情報も飛び交いました。
さらにお好きな方には、8月の全国最低コンランキングもその下にあり、両者を見比べつつ日本列島の広さを感じることも出来ます。
岐阜県内は結構な最高気温ランキングの上位常連でもあります。

その2.「早明浦ダム貯水率」(水資源機構)
http://www.ikesou.jp/gaikyo_S.htm

もうひとつは、四国の水がめ「早明浦ダム」の貯水率推移。
四国吉野川の上流に、四国最大の早明浦ダムがあります。
貯水量も大きいのですがそれ以上に、なかなか頼りにならないということでも知られたこのダム。
渇水期になると四国の各所で給水制限が始まり、皆さんが心配しつつ祈るダムで、水没前の学校校舎が水面かから顔を出しているのをNHKのニュースでよく流されることでも知られています。
こちらも以前よりウォッチャーが多数いるダムですが、ここのサイトが結構良くできています。
個人的には画像1枚もので早明浦ダム本体と流域全体での貯水量とを両方カバーする、上記ページを時々チェックしています。

水資源機構池田総合管理所のサイトはこちら。
http://www.ikesou.jp/

・・・多少は涼しくなりましたかね?

2011年5月5日木曜日

iPad2購入一週間

4月28日、発売初日にiPad2を購入してきて一週間になる。
ここで暫く使って見ての感想など記してみる。
勿論この文章もiPad2からの書き込みである。

昨年秋頃から、自分の作業環境特にネット周りの状況改善をしてゆく必要を強く感じていた。
一応iPhoneは持ってはいるもののこれで様々な作業をこなしてゆくというのは難しく。
最低限の常時ネット接続ツール以上のものではなかった。
何より、Twitterの活用頻度が高まると共にメール数が自分の周囲で見る見る減っていた。
そういうことから、長期的には改善が必要という前提があった。
それで昨年末にWiMAXを導入し拡張性に配慮してきたわけである。
そしてもう一つはタブレットへの関心。
ノートPCは便利だが、タブレットの可能性も試して見たい、と。

当日は名古屋栄のAppleストアで、殆ど並ぶことなく、Wi-Fi64GBホワイトのモテルを確保。
実はビックカメラへも寄っていたがそちらは早々にWi-Fiモデルが品切れになっていた。
Wi-Fi3Gモデルが残っていたことを考えると、皆さん思慮の末に購入されたのだろう。
「風呂のフタ」と呼ばれるカバーもオレンジのものを購入。

栄のカフェで早速開封してWiMAXでネットにつなげてみるが、ネット使用は軽いなというのが最初の印象。
ネット以外でもさくさくと動作し、高速プロセッサ搭載と謳っただけのことはある。
そして手に持つと案外ずっしり来るなとも。
以前から議論があるが、iPad2は常時手に持つものではなく、持って使うことも出来るものという理解が正しいのだろう。
カバーを丸め畳む形で、机上にて使用に適した傾きで設置できる。
そこは納得して購入せねば不満は残りそうだ。

iPhoneでの経験ゆえ、設定などにはあまり不都合なく対応できる。
とは言え、無線LANやクラウドものの設定は通常のpc並みには手間は掛かる。
簡単だという触れ込みに流されるおじさんも出てきそうか。

ノートPCでの作業をどこまで移行出来るかというのも自分の中での課題の一つ。
それゆえ、ワードやパワーポイントでやってきた作業がこなせるかは関心として持っていた。
ということでアプリでPagesとKeynoteを購入ダウンロード。

PagesはMacでのワープロソフト。
使ってみると通常のワープロでの簡単な作業はそこそこ出来る。
ただファイルの保存から外部への持ち出し作業で難儀することに。
Pagesでは文書作成して保存しても形式を選ばない。
外部持ち出しの時にどの形式にするかを問うて来る。
しかしそこに普段使っているクラウドサービスのDropboxは入っていない・・・。
そう、iPad2だとDropboxからファイルを落とすことは出来るが更新は出来ない。
同様にやるとするならアップル社の純正サービスが必要と知る。
Dropboxで逃げ道がないわけではないのだが、ここで無理はせぬと悟る。

Keynoteでも同様。
簡単な形式で内容をプレゼンのスライドにまとめるならこれで十分。
ただプレゼンアプリは形式を動かすと盛大にレイアウトなどがずれるのは何度も経験済み。
であり、出来ることなら冒険は避けたいもの。
膨大なパワーポイントの資産をどうiPad2で活用出来るかを睨みつつ、環境整備を進めている。

電池の持ちがいいというが触れ込みではあったがこれは本当。
かなり使い倒してもなかなか電池は減らない。
むしろその影響でWiMAXの持ち時間(3.5h)が厳しく感じられるようになり、予備の電池を探すことになりそう。

日本語入力は液晶にソフトキーボードが出てきてそこで入力出来るが個人的にはあまり違和感なし。
周辺からは多少変な目で見られることもあるが、普通のキー入力が出来る人なら問題なかろう。
画面がソフトキーボードで半分隠れるのは織り込み済みだが、元の画面が大きいので不都合はあまり感じず。
Bluetooth経由でキーボードの接続も確認。
ダメな人は小型のキーボードを準備してもいい。

iPad2をかばんに入れて歩くと、体積的にも重量的にもそのコンパクトさはノートPCと比べ違い歴然。
AC電源を準備しなくてよくなっただけでも大助かりのところはある。
文字入力は多いが体裁は問われぬものが多く、メールやTwitter含めネット接続の機会が多い自分にとっては、カバーを開いただけで立ち上がってくれるのもマルであり。
(世間は風呂のフタと呼ぶカバーだが、よくみるとデキた工業製品と思わせる)。

不都合がないとは言わぬし、まだまだ状況が変わってゆくだろうと思わせるところ多いが、メリットも多い。
iPhoneのユーザーゆえ妙な幻想が無かったのも幸いしているか。
特性などをきちんと理解して購入する分にはお得かと。
今後はクラウドサービスとの相性をもう少し調査して、あとはプレゼンファイルの作成や授業への活用に挑戦して見たい。